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第24話 小ボスが大ボスに勝てると思ってるんですの?

Author: エスツー
last update Huling Na-update: 2025-07-18 12:17:59

「世話になりましたわね、お姉様」

 リリアーゼからかけられた言葉に私は呆気に取られたわ。

 高慢ちきなこの子が素直に礼を言うなんて……。

「あとはわたくしがやりますの。手出しは不要ですわ」

「……リリアーゼ」

「臭––––

「うっせぇですわ!!」

 苦情を漏らした私を怒鳴りつけつつ先程吹き飛ばした、紫色の金属で全身を覆う瞳が真鍮でできた魔物の下へと歩みを進めるリリアーゼ。

 そんな彼女と入れ替わるようにロゼ色の髪と瞳をした、丈の短いスカートのメイド服に身を包む少女、ロゼが刺激臭を撒き散らしながら駆けつけてきたわ。

「アクアル様、ご無事ですか!」

「ロゼ。悪いけどちょっと離れ……いや、やっぱりいいわ。【清浄(ピュアリィ)】」

 呪文を唱えるとロゼの身体が鈍く発光し、彼女から漂うヘドロのような酷い臭いが掻き消えた。

 良かった、私の【清浄(ピュアリィ)】はこのレベルの臭いにも効くのね。

「ありがとうございます!あの……これ使ってください!」

「頂くわ」

 私はロゼからハイポーションを受け取ると、そのまますぐに飲み干す。

 普段なら高額なハイポーションなんて使わずに自分で傷を癒す所だけど、魔法の連続使用で精神的に疲弊しすぎてるし、それにここに来てから手に入ったドロップ品を売りさえすれば使った費用に関してはすぐ戻ってくるわ。

「アーゼちゃんは勝てるでしょうか?」

 私の隣に立ち、現れた魔物とリリアーゼの対峙を見届けるロゼがオドオドとした様子で訊ねてきた。

 まぁ、不意打ちとはいえリリアーゼはあの魔物の攻撃で死にかけたんだから不安にもなるわよね。

「ロゼ。私がアレと戦い始めてからどれだけの時間が経ったか分かる?」

「あ……申し訳ありませんアクアル様。アクアル様のおかげであたしもアーゼちゃんも命を拾––––」

「いや、別に嫌味を言いたいわけじゃないから」

 フォーチュン学園の学園長が朝礼台の上でよくやる『今、皆さんが静かになるまで〜〜分かかりました』的な寸劇をしたかった訳じゃないのよ?

「私があの魔物と戦って保たせた時間は約3分。そんな相手にリリアーゼがもし本気を出したら––––」

 ちょっと得意げに微笑んで答える。

「30秒でケリがつくわ」

 ドン!!!

 前方から大きな衝突音が聞こえてきたわ。

 その音の正体は体勢を立て直した魔物の顔面にナックルダスターを装備したリリアー
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